居場所
私の職場は築地のがん研中央病院の近くにある。
たまに病院1Fにあるカフェ・ド・クリエで一人でお茶したりしている。
ロビーも開放的な雰囲気で、椅子やテーブルがゆったりと設置してあるスペースもあり
居心地は悪くない。
なぜ居心地が悪くないか、自分の居場所のような気がするか・・・・
自分ががん患者だからだと思う、間違いない。
もし、がんになる前だったらこの病院でランチしたりお茶したりできなかっただろう。
まず足を踏み入れること自体なかった気がする。ものすごく特別な場所のような気がするのではないだろうか。
がんはまったく特別なことではないって知らなかったら。
入院患者さんたちも院内のコンビニを訪れるし、カフェでお茶したりしている。
点滴したままだ。
抗がん剤治療のためだろう、ニット帽着用の方も多い。
そして、高齢の方ばかりでなく自分よりはるかに若そうな方も目につく。
ここの患者さんたちは間違いなくがん患者で、病気と闘っている方たちばかりだ。
心の中でそっと、私も一緒だと思っている。
そして、この病院には若い医師もたくさんいる。
将来のがん治療を担っていく先生がたがまぶしい。
そんながん研中央病院の中でもやはり心痛くなるというか見たくない部分もあり、
それは小児がんの待合室。ここには人がいないことを願っている。
でも、やはり私のホームは聖路加で、聖路加に行くと落ち着く(笑)