組織診の結果がでるまで二週間弱、思いのほか精神的にはフラットに過ごせた。
わが身に降りかかってくるまで“もし乳がんになったら全摘すればいいんだよ、元々ないも同然な胸だもん、貧乳無敵!”
ぐらいな今なら殴り倒したいような考えの持ち主だったのに...
全摘=乳房がなくなるのは嫌だと心の底から感じた。どれほど女性にとって悲しいか心を抉られるような気持ちになるか、いまどきの小学生よりも貧相な胸の持ち主でも悲しいのだ。
頭では、死ぬよりはマシ全摘で命が助かるならいーじゃん、
とわかっていても。
自分の身に起きるまで、これほどの悲しみだと想像することもできなかった不明を恥じた。