入院1日目(オペ前日)②
午後から術中のセンチネルリンパ節生検のため核医学検査を受けた。
検査室の待合に行ってみると、すでに私以外に2人の女性が待っていた。
お一人はご主人も一緒だ。
私と同じタイミングで同じ検査を受けるということは、この方たちも明日乳がんのオペなのだ。
全員ネームタグを右手首にしている。ということはみな左乳房のオペなのだろう。点滴も採血もネームタグも患側にはしない。
何度も何度も何度もうんざりするほど患側を確認される。この検査後、とうとうマジックペンで左胸の上の方に印をつけられた。
もし明日のオペが両側同時だったら番号ふられたのかしら?
検査待ちのあいだ、私と同じく1人で座っている女性に話しかけようか迷いに迷う。お互いに明日乳がんのオペだというのは言わずともわかっている。
「明日乳房のオペですよね?」
でもその後の会話が...「お互い頑張りましょう」ぐらいしかない。
結局何も話さなかった。
検査は左(患側)の乳輪に放射性物質を注射し1〜2時間後にシンチで撮影、センチネルリンパ節をオペ時に確実に特定するための準備だ。
さすがにこの注射はかなり痛かった。
検査が終わってしまうと、本当にすることがなくなり自分の病室で読書して過ごした。(相変わらず病院内散歩も)
オペの予定時間は12:00頃。
夜中0:00以降絶食。
当日朝8:00以降絶飲食(水も不可)
午前中のオリエンテーションでアルジネードウォーターというドリンク剤を4本飲むよう指示された。
まず今日の夕食後0:00までに2本。明日起床後8:00までに2本だ。
傷の治りをよくするためのドリンクだそう...効くのかなあ。
シャワーをあびて、術後に胸はどんな感じになるのか想像つかぬまま、この状態の胸は今日で最後だと目に焼きつけておいた。
胸を自撮りしようかとも思ったがそれはやめた。
眠れないなんてことはめったにない私でも、さすがにこの夜は寝つけなかった。消灯時間はとっくに過ぎても向かい側の病棟の窓も電気がついている病室がたくさんあった。個室なので融通がきく。
この病院の10階はホスピスと緩和ケア病棟だ。どんな感じで皆さん過ごされているのだろう...
いろんなことが頭を巡りウトウトしてもすぐ目が覚めてを繰り返し朝5:00前には起きだしてしまった。