放射線治療①
術後約2ヶ月が経過してしまい、焦りつつ自宅近くの大学病院へ久しぶりに出向いた。
こちらには上の子を里帰り出産するまで妊婦検診に通っており、それ以後も小児科、整形外科、夜間救急などで大変お世話になっている馴染み深い病院だ。
いつも猛烈に混んでいて予約していても数時間は待つw
現在は新館建設工事中で一部が使えなくなって移転したり仮設だったり、その混雑ぶりの悪化はすさまじい状態に。
当初この病院でのオペも候補だったが、やめといて本当によかった、と思った。
放射線科(リニアック)は建物の一番奥の地下にあり、1階の喧騒が嘘のようにのんびりした雰囲気で静かだ。
わたしはリニアックのみ転院の患者で面倒だろうに、先生も受付の方も看護師さんも、とても気さくで親切だった。
放射線科の医師の診察。
聖路加からのデータ一式がすでに電子カルテにとりこんであり現状と今までの経過を確認。
さばさばした女医さんで、1月健診時のマンモに引っかからなかったことに「見つけてもらえなかったの!?」と憤慨し、
自分でしこりを見つけたことを「本当によかった!」と褒めてくださった。
乳がんになって医師から感情が感じられる言葉を聞いたのは初めてのような気がして地味に嬉しかった。
今までのどの先生も冷たいわけではなく、突出してこちらのS先生がフランクで明るい方なのだ。
で、初めてお会いしたS先生に放射線治療と関係のない、痛みのことや再発の不安まで相談してしまった。
治療は、効果や副作用を勘案して左乳房全体照射16回に局所(ブースト)3回追加の計19回。総線量51.3Gyに決定した。
乳がんの放射線治療は1回に2Gy照射で25〜30回が一般的だ。
1回の照射線量を増やして回数を少なくしても治療効果も副作用も変わらないという説明を受け、19回か30回の好きな方を自分で選んでください。と言われた。
違いは19回の治療法は比較的新しい治療法で10年ぐらいの実績、30回の方は30年ぐらいの実績の積み重ねがある点ということらしい。
もちろん19回にした。線量に関わらず照射数で計算されるので、費用は19回の方がぐっとお安い。
CTで位置決めをして、マジックペンで胸に線をたくさんひかれた。
放射線治療中は線が消えぬよう胸のあたりは石鹸を使わない、ごしごし洗わないことと、万が一消えても自分で書き足さないという注意を受けていた。
その晩の入浴は上半身の左側はほとんど洗わずシャワーでながすのみにしたのに、線がほぼ消えてしまった!!!!!!かなり動揺。
原因はシャンプーの泡だった。
頭を洗って流すとき泡が胸をつたうと線が消えてしまうのだ。
うすーく線が残っていたので、その上をなぞりたいきもちでいっぱいだったが、そのまま翌日病院に行くことにした。
CT撮り直しになったらどうしよう、とドキドキしていた。