麻酔科診察
いよいよ手術前の最終段階まできた。
麻酔科診察の前に看護師さんによる問診。私は初めての全身麻酔になる。またまた我が一族の華麗すぎるガン歴を語り、麻酔で不具合がでた家族の有無を申告。
いる......父だ。父は8時間越えのすい臓がんの手術後、全身麻酔から醒めるときだったか痛みどめの硬膜外麻酔の影響だったか失念したが、とにかく意識が混濁して看護師さんに暴言を吐き少し暴れるということをしでかしている。
その旨お伝えし、私自身は歯医者の麻酔もよく効くし、胃カメラも麻酔が効くので全く苦痛なく超得意、キシロカインなら任せとけ状態で、麻酔がよく効く体質だと思います!
と自信満々に答えて看護師さんに笑われる。いいことですよーとお褒めいただいた。
全身麻酔だと呼吸管理のため気管挿管をする。そのため歯科医の診察を受けた。まれに挿管のさい、歯が欠けたり差し歯が取れたりする可能性があることを説明される。私の場合問題なし。このとき初めて歯科医が開いていたPCの画面が目に入り、自分のオペの場所は2階の手術室、予定時間は12:10〜と知る。
続いて薬剤師さんの問診。薬剤アレルギーや普段飲んでいる薬、サプリメント等聞かれる。なし。
次に麻酔科の医師の診察を受けるために初めて4階の中央手術室に入った。ICUやCCUもあり、空気が張り詰めており緊張する。しばらく手術中の患者さんを待つ家族待合スペースでぼーーーっと呼ばれるのを待っていた。
うう、父の手術のときのことを思いだす。開腹して無理だったらすぐ閉じますと術前医師から言われていたので、最初の2時間ぐらいが地獄だった。医師に早々に呼ばれたらもう終わりだ...と思っていたあのとき。
私も術後リンパ節に転移してましたと言われたら、立ち直れるかな...とつらつら考える、それが一番怖い。
かなり待たされた。このときは知らなかったのだが聖路加は2階、4階、5階に手術室があり、5階は心臓系、2階は乳がんやその他、4階は消化器系呼吸器系のようにおおまかに分かれているらしい。
いったい1日に何件のオペがおこなわれているんだろう。
乳がん手術も全摘して同時再建だと形成外科も入ってきてオペにかなりの時間がかかる。
やっと麻酔科の医師の診察。
全身麻酔は点滴でいれ、麻酔がきいてから気管挿管、手術予定時間は2時間、手術終了後15分で意識が戻ると説明された。すべての同意書にサインして入院前にすることは終了。
一週間後いよいよ入院する。
入院時にいれる保証金は20万円。
差額個室代は一番安い部屋で1日32400円。聖路加には個室しかない。
無差額個室という差額個室代が0円の個室もあって、もちろん第一希望でお願いしたがたぶん無差額個室には入れないだろう。元々わかっていたが聖路加は高いのだ。
主治医から頂いた入院計画書は、リンパ節転移がなく腋窩リンパ節郭清なし前提で3泊4日だった。
主治医の話だと元気な人は2泊3日で退院するらしい。私も2泊3日ででるつもりだった。もちろん、転移していてリンパ節郭清したら脇の下にドレーンがはいる。その場合は入院期間が一週間ぐらいに延びるだろう。
麻酔科の医師の説明だと、痛みのケアという部分でも乳房オペの患者は他の臓器をオペした患者よりはるかに軽いらしい。術後とても元気な人が多いと...
痛みが一番ひどく、神経ブロックや硬膜外麻酔が重要になるのは、骨・呼吸器のオペをした患者さんだと医師が言っていた。
ひええええ、骨。痛そう..
確かに乳房は生きていく為に必要な臓器ではない故、術後もかなり早くごはんも食べられるし、みんな元気なのかもしれない。
手術、自分が受けるんだ。
不思議な感じがした。