民間療法
がんの確定診断までお世話になった最初の病院で、転院する前の最後の診察のとき外科のK先生とお話した内容が今でも心に残っている。
午後の遅い時間で待合室に人もまばらで、ゆっくり話すことができた。
手術の予約がまだとれておらず暗中模索の中、真っ先に質問したのはこれからの生活上の注意点だ。
牛乳、大豆イソフラボンは避けた方が良いのか?玄米菜食などについても聞いた。
この頃すでに乳がんについてのネット検索を解禁していたので、代替療法・民間療法についての情報もしこたま仕入れ済。
にんじんりんごジュース、肉断ち、低体温の害など、メジャーなものから「まじない」のような怪しげなものまでキリがない。
K先生は、牛乳と大豆イソフラボンに関しては摂取を制限する必要はない。今までどおり普通に暮らしてください。お酒も飲んでもかまわない。唯一ダメなのはタバコ。
と仰った。
今までどおり普通に暮らす....
ガン患者には、なかなか難しい。
今までの生活習慣の問題点のせいでがんになったのでは?あれが悪かったの?これがダメだったの?
すべてがダメだった気になるのだ。
しかも、巷にはガンにならない食生活、ガンを防ぐ〜系の情報が溢れかえっている。
K先生はわたしに「やりたいなら民間療法でも何でもやっていいですよ。ただしお金の無駄です。あーいうのはなぜかすべてお金がとてもかかる。それでもやりたいならやって下さい」ときっぱり言いきった。
わたし自身は、民間療法を無理のない範囲で取り入れるのはいいが、
じゃあそれでガンが治ると思っているか?と問われたら。。。
全く信じていない。
民間療法が効果を発揮するのに最大級重要なことは、それが効く!と信じることだと思う。
抗がん剤の臨床試験でも、偽薬を飲んでいる対照群のプラセボ効果、薬が効くんだ!と信じる力が必ずプラスに現れてくるのだ。
疑心暗鬼で信じてもいないのに手間もお金もかかる民間療法を中途半端にあれもこれもと取り入れても仕方ない。
ただ野菜はいっぱい食べるようにして炭水化物と糖質は減らそう。
そして
よーし、美味しいもの食べよう(^^)
結局そーいう結論になった。